変形性股関節症
加齢による症状
股関節は、膝と同じ荷重関節であるために変形性関節症になりやすいです。ただ、変形性膝関節症と異なり、明らかな原因を伴わない一次性が20%以下と少なく、何らかの原因による二次性が多いと言われています。変形性股関節症の原因は、発育性股関節形成不全(いわゆる先天性股関節脱臼・亜脱臼)、寛骨臼形成不全、ペルテス病、大腿骨頭すべり症、外傷などが挙げられます。近年、高齢化に伴い一次性の変形性股関節症が増加傾向にあります。
症状は、主に立位や歩行時の股関節痛と、可動域制限です。安静時痛は強くなく、可動域制限は、太ももが上がりにくくなる(屈曲制限)、股が開きにくくなる(外転制限)といった症状が多いです。軟骨が摩耗したあとに、骨の摩耗や骨頭および臼蓋の変形が進行しながら症状が悪化していきます。